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「春色雑詠」
(上平一東)
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萋萋たる芳草川を渡るの風 満目の黄砂春月朧なり 霹靂一聲天地覚め 花瞬刻に開くも旬を数えて空しし |
(評)
○この詩、前二句は、川風によって大陸からの黄砂が吹きよせ、春の月もおぼろにみえるという春特有の状景を詠じてよい。
○転句下三字「天地覚」は、結句「花開」のきっかけとして、これを「林下雨」とし、春の温かい雨に触発されて桜の花が開いたとすればスムースに連結する。
○結句「花開瞬刻」は「桜花薄命」とした方がスッキリする。
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萋萋たる芳草川を渡るの風 満目の黄砂春月朧なり 霹靂一聲林下の雨 桜花薄命旬を数えて空しし |
(萋萋)草や木が茂っているさま(芳草)かぐわしい草(霹靂一聲)かみなりの一声
(林下雨)桜の木にふった雨(薄命)命が短いこと(数旬空)十日で散ってしまう