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第十六回

「拝道元禅師」
(上平十五刪)

比叡の千光求道の山
高台の寺麓世塵を頒つ
正法を傳えて坐すは永平の地
尊像の禅師は漆黒の顔

(評)
○永平寺七百五十回忌団参の感想を述べたとの添え書きあり。
○承句下三字「世塵頒」の「頒」は分けるの意で、詩語としては意が通じないので「出塵寰」とした。
○転結がこの詩の眼目、転句「傳正法坐」は禅師の遷化後のことを詠じているので、ここは素直に「帰家穏坐」とすればよい。結句も単に禅師の漆黒の尊像を詠じているだけで弱いので代えた。

(添削詩)

比叡の千光求道の山
高台の寺麓塵寰を出ず
帰家穏坐す永平の地
鼻直眼横心自ずから閑なり

(比叡千光)禅師の得度されたところ(高台寺麓)禅師の茶毘の場所(出塵寰)俗世間を出ること、ここでは遷化されたこと(鼻直眼横)眼は横に鼻は縦にまっすぐにある。法が法位に住し、天真爛漫、法爾自然の姿をいう。禅師の尊像はまさにこのように見える。(心自閑)さとりの境地


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